○板柳町議会ハラスメント防止条例
令和五年九月十九日
条例第三号
(目的)
第一条 この条例は、議員による議員の地位を利用した、町職員(以下「職員」という。)に対するハラスメント及び議会内における議員間のハラスメントを防止するための措置を講じ、全ての職員及び議員が個人としての尊厳を尊重され、良好な職務環境を確保することで町政の効率的運用に寄与し、もって信頼される議会の実現に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「ハラスメント」とは、次に掲げる行為をいう。
一 パワー・ハラスメント 職務に関して優越的な関係を背景として行われる言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、相手方に対して精神的又は身体的な苦痛を与え、人格又は尊厳を害し、職務環境を害する行為をいう。
二 セクシュアル・ハラスメント 異性、同性を問わず、性的な言動により相手方に対して不快感を与える行為又はその行為によりその者の職務環境を害する行為をいう。
三 マタニティ・ハラスメント 職場等において、妊娠したこと、出産したこと若しくは妊娠、出産に起因する症状により勤務することができないこと等を理由とする言動又は妊娠、出産、育児に関する制度若しくはその措置の利用に関する言動により、その者の職務環境を害する行為をいう。
四 その他のハラスメント 誹謗、中傷、風評等により相手方に対して人権を侵害し、又は不快にさせる行為をいう。
(議員の責務)
第三条 議員は、町政に携わる権能及び責務を自覚するとともに、常に高い倫理観を持ち、地方自治の本旨に従って、その使命の達成に努めなければならない。
2 議員は、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、職務環境を害するものであること並びに職員及び議員が職務遂行上の対等な立場にあることを自覚し、職員及び議員の人格を尊重した活動をしなければならない。
3 議員は、当該議員によるハラスメントがあると疑われたときは、自ら誠実な態度を持って疑惑の解明に当たるとともに、説明責任を果たさなければならない。
4 議員は、職員及び議員に対しハラスメントに当たる言動と認められる事態に遭遇したときは、当該議員に対し厳に慎むべき旨を指摘し解決に努めるとともに、議長に報告しなければならない。
(研修等)
第四条 議長は、ハラスメントの防止を図るため、議員に対し必要な研修等を実施しなければならない。
(事実関係の把握等)
第五条 議長は、議員によるハラスメントがあると認めるとき、又は職員及び議員からハラスメントに関する苦情の申出があったときは、速やかに事実関係を把握し、迅速かつ適切に必要な措置を講ずるものとする。
(公表等)
第六条 議長は、前条の規定により議員によるハラスメントがあったと確認したとき、又は町長等から議員によるハラスメントがあった事実が報告されたときは、議会運営委員会の意見を聴き、当該ハラスメントを行った議員の氏名の公表その他必要な措置を講じなければならない。
(議長職務の代行)
第七条 議長が調査の対象になったときは副議長が、議長及び副議長が共に調査の対象になったときは年長の議員が、この条例に規定する議長の職務を行う。
(被害者のプライバシーの保護等)
第八条 議員は、ハラスメントの被害者のプライバシーの確保に十分配慮し、当該ハラスメントに関し職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(委任)
第九条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、議長が別に定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。